専攻長ごあいさつ

自然環境学専攻へようこそ

 陸域環境学と海洋環境学の2コースからなる自然環境学専攻は、2025年に設立20周年を迎えます。教員数は、基幹講座15名、協力・連携講座を含めると約50名です。当専攻では、地域や全球を対象に、気圏・水圏・地圏・生物圏・人間圏からなる自然環境の構造・機能・変動の解明や将来予測、自然環境資源の保全・開発、自然環境共生社会の実現に向けた研究に取り組んでいます。

 様々な大学学部出身の多彩な大学院生が集い、切磋琢磨しながら研究に勤しんでいます。その土俵が、専攻の全教員・全学生が参加する自然環境学演習や野外総合実習、コア科目群であり、異なる専門分野を横断する幅広い視点が育まれています。前身の自然環境学コース設置から四半世紀経ち、750名を超える修士と200名近い博士が巣立ち、大学、高校、公的研究機関、官公庁、民間コンサルティング、メディア等で活躍中です。

 社会に目を向ければ、地球温暖化や自然災害に代表される、人間社会と自然環境との接点領域に横たわる諸問題は、年々深刻さを増しています。その根底には、技術や経済の発展に見合うほどには、自然を含む他者に対する理解や共感が深まっていない、という問題があるように思われます。巨大化する人間活動を支えうる新しい自然観が求められています。

 レジリエントで持続可能な社会を可能にする自然環境とは何かを考究し、高い専門性はもとより広い視野と柔軟な思考力を備えた人材を育て、自然環境の恵みを引き出しながら環境の世紀を開拓していくことが、私たちの専攻の役割です。ともに学び、ともに考え、ともに挑戦する気概をもった皆さんが、自然環境学専攻に進学されることを心から歓迎いたします。

2024年4月1日
自然環境学専攻長・教授 須貝 俊彦

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